⭐️コラム⭐️病院の一室、1日。
ひゅるるるー・・・
強めの風が窓ガラスに当たり、異常なまでの音で目が醒める。
8:00を少し回った頃。
朝食の時間を知らせる合図だ。
テレビをつけて質素な朝ごはんをたべ、担当の先生にあれこれ検査をしてもらう。
手慣れた対応だな。
自分の気持ちを表すかのように、寝起きとは打って変わって外の風は止んでいた。
12:00。
この頃になると、室温が少し上がる。
横の親父のいびきのせいか、少し病棟内が騒がしくなる。
そう、昼飯だ。
15:00。
なんの知らせも無く突然、目の前に車椅子がやってくる。
アポなし訪問は駄目だと、上司に教えてもらわなかったのか?
社会人のマナーだぞ。
さて、検査に行くとしよう。
18:00。
肌寒くなって来たのは気のせいだろうか。
電気をつけないと暗い部屋。
夜になるとひどい灯で走っているJRが目に悪い。あいつらは少し、目立ちすぎだ。
僕にとってはこれが、夕食を知らせる大事な行事ごとなんだ。
気がつけば、時間も遅くなって来た。
横の親父どけでなく、まえのおばちゃんもいびきをする。
まるでいびきの大合唱だ。指揮者がいない。
消灯の合図を、僕に運ぶメロディは、なんでこんなにうるさく、汚いのだろう。